スポーツカムシャフトに交換する

  • 2018.11.22 Thursday
  • 23:55

カムシャフトまで外したところで、社外品のカムシャフトに交換してみます。

 

社外品のカムシャフトはいわゆるカスタムパーツであり、純正状態からエンジンの特性を変化させます。どう変わるのか気になったので、早速試してみました。厳密には違いますが、ドライブスプロケット交換の発展版と位置付けましょう!

 

スーパーカブ AA04 ハイカム

 

SP(スペシャルパーツ)武川のスポーツカムシャフトです。

 

純正カムシャフトと比較して特性を変化させるカムシャフトのことを、一般的にハイカムと呼ぶのが定着しています。このハイ(high)で抱いたイメージは実際とは異なりました。詳しくは後述するので今は流します。

 

古い型式のカブのハイカムであれば、メーカー品からノーブランドの格安品まで選り取りみどりなのですが、最近の型式からは数も少なく、武川のスポーツカムシャフト以外を見つけることができませんでした。ただ、エンジンの構造そのものの部品なので、流石にあまり怪しい物は試したくありません! 石橋しか見つけられなかったのは困る話ではないです。

 

 

過去記事:バルブクリアランスを調整する(タペット調整)

過去記事:カムスプロケットとカムシャフトを外す

 

既にカムシャフト交換のための課題は全て済ませているので、必要な場合は過去記事をご参考下さい。

 

スーパーカブ プロ クロスカブ ハイカム

 

ぱっと見た感じでは純正カムシャフトとの違いは感じられません。新品状態ではもの凄い量のオイルでした。

 

スポーツカムシャフト カブ プロ クロスカブ

 

純正カムシャフトとの比較です。カムシャフトの位置は左右合わせて並べています。これ以降の写真も含めて、全て左が純正ホンダ、右が武川です。

 

うーん、大して変わらなくない? 刻印の位置が違うぐらいでしょうか。

 

武川 スポーツカムシャフト 違い

 

後ろから。前回確認しましたが、手前がIN側、奥がEX側です。

 

うーん。やっぱそんな変わっているようには・・・。

 

武川 スポーツカムシャフト 違い

 

いや! 微妙に変わっています!

 

IN側のカム山の形状がやや違います。山なりの曲線が違いますね。

 

 

上の撮り方だと中心がカムシャフトではないので、それぞれのカムシャフトを中心にして写真を撮影&結合してみました。

 

同じ位置、つまり同じピストンの位置でIN側のカム山を見たときに、武川はやや右斜めに隆起しています。つまり、INバルブを完全に開放する(叩く)タイミングが後ろにずれることになります。

 

 

その一方でEX側のカム山を見て下さい。純正と比較して、武川のカム山は左斜めに隆起していています。つまり、EXバルブを完全に開放する(叩く)タイミングが前にずれることになります。IN側と逆です。

 

開放タイミングこそ異なりますが、カム山の凸そのものについては違いは見受けられませんでした。純正と比べて、山が高いとか、山の尾根が広がっているとかのことです。前者であればバルブステムが深く(強く)叩かれることにあり、後者であればバルブの開放時間が長くなります。

 

ハイカムと言うのだから、きっとカム山がハイ(high)なのだろうと予想していたのですが、見事裏切られた結果です。バルブを開放にはバルブスプリング(インナーとアウターの二重構造)が用いられますが、これはあくまで純正のカムシャフトの使用を見越したばね定数のはずです。カム山を高くすれば確かにバルブは力強く叩かれ、開放量・開放時間の両方を稼ぐことが可能かもしれませんが、バルブスプリングが破損する可能性もあるのでは? それならば、カム山の位置をずらして開放タイミングを変えるだけに留めた方が信頼性に優れるということなのでしょうか。

 

ただし、厳密に測定すればカム山が僅かに高かったり、開放時間も長く稼いでいるかもしれません。工学なんて学んだことのない人間の目だけの測定なので全幅の信頼を置くのは勘弁して下さい。💦

 

ぶつぶつ言ったところで、装着してみましょう。

 

組み込む前に、ベアリングとカム山にエンジンオイルを塗布してベアリングがスムーズに回転するか必ず確認しましょう。

 

すんなりと装着可能、と思ったなのですが、ここで注意すべきことがあります。

 

 

カムシャフトを上部から見てみます。カム山ではなくカムシャフトの頭(カムスプロケット取り付け位置)を見て下さい。

 

カムスプロケットの爪を引っ掛けるための切り欠けが武川は明らかに浅いです。また、カムスプロケットと接触する凸部の高さも違います。純正は切り欠けが深く、凸が高いです。武川は切り欠けが浅く、凸が低いと真逆です。

 

取り付けが同じなら別に問題は無いのですが、案の定問題がありました。

 

カムスプロケットの固定が純正のようにがっちり嵌らず不安定で、とても取り付けづらいのです。カムスプロケットにはカムチェーンもかかっているので尚更です。

 

ボルトを締めるにも、カムスプロケットがうまく乗っからない状態なので、ガチャガチャとやってしまいます。

 

 

そうなるとこうなります。爪に引っ掛けようと四苦八苦する内に凸部がカムスプロットによって削れて行ってしまうのです。

 

これにはかなりの不満があり、何故ここで純正と同じ形状にしなかったのか甚だ疑問です。マニュアル通りにやってもマニュアル通りにいきません。

 

対処法としては、オイルフィラボルトを外した際に車体を傾けてできる限りカムチェーンテンショナーのオイルを抜いて下さい。それだけでも随分違うはずです。

 

一応、上の状態でも特に問題は発生していないのですが、綺麗な状態で乗った方が良いに決まっています。

 

バルブクリアランスは0.10±0.02mmです。純正と同じ調整幅にしてしまうと広すぎになってしまうので間違えないようにしましょう。

 

それ以降は特に無し。組み上がったら、早速試乗してみます!

 

 

・・・おぅおぅおぅ。まず第一に思ったことは、低速域でのトルクが小さくなったことです。具体的には一速での発進時の飛び出す感じが無くなりました。15Tスプロケ装備で、ややもたつく感じがするぐらいです。その代わり、回転数が上がってくるとグワァーとパワーが出るような感じです。キタコのマフラーを装着したときと似たような感じですね。低回転域でのトルクは犠牲になりますが、中高回転域での出力は得られます。ひたすら回してパワーを維持する感じで、ギアを引っ張って走ることになります。

 

何で似たような感じになるのだろうと思ったのですが、排気の抜けをマフラーで良くするか、カムシャフトで良くするかの違いかな? EXバルブを早く開放して燃焼の勢いを利用してよく排気できる? INバルブを遅く開放すれば吸気の勢いでよく新鮮な空気が吸気できる? 単位時間で見て抜けの経路が出来上がれば、理想の吸排気で回転数を比較したときに純正よりも高い出力が得られるのは納得できる? だから低回転ではピストンに燃焼の全てをぶつけられずよく吸えずでトルク(燃焼力?爆発力?)が落ちる? うーむ。こういうときに数値や用語でキッパリと説明出れば良いのですが、生憎ろくな教育を受けていないので無理です😅

 

それはさておき、エンジンの特性変化を感じることができて満足です。

 

純正のノーマル状態でスポーツカムシャフトのみの交換であれば、このパーツのみでのポン付けが可能です。社外マフラーなども同時に装備すると、燃料噴射量を増やすFIコントローラーが必要になります。

 

特性の変化が目的でマフラーを交換しようか迷っている人は、まずスポーツカムシャフトの交換からやってみることを強くおすすめします。マフラー交換よりも作業が格段に楽で、純正マフラーのままですから輩のように下品な騒音を立てずに済みます。ステップの脱着とかステップの駄着とかステップの脱着とかが不要なのがありがたい!

 

感覚的にはドライブスプロケット交換にプラスアルファな変化具合です。無理のない範疇に収まっていると思います。

 

 

今回使った物

SP武川 スポーツカムシャフト 50cc用

 

角目(AA04)だけでなく、新型カブ(AA09)やプロ(AA07)にクロスカブ(AA06)にも使用可能です。逆にこれらの型式はこれ以外のカムシャフトは適合しないので間違えないようにして下さい。

 

 

■その他

SP武川 スポーツカムシャフト 110cc(JA10)用

SP武川 スポーツカムシャフト 110cc(JA44/JA45)用

 

50ccと違って、110ccは角目(JA10)と新型丸目(JA44)とクロスカブ(JA44)で適合が異なります。同様にノーマル状態であればポン付け可能です。あとJA10だけキタコのハイカムもあります。

 

 

JUGEMテーマ:車/バイク

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